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絵空事

恋は人を変える。

Its a matter of course.

最近、一緒にいる男性は「もう、恋愛なんてまっぴら」。そういうけれど。

やはり纏う色気は隠せない。

別れ際のさみしい目を見てしまうと惑うのです。

私も彼もこんな資質にうんざりするけれど、理性で抑える。

どうせ一過性のもの。帰りの電車に乗ったら切り替えられる。

表面的な健全な関係は地に足がついた。

そして。私も彼も別の人に恋をした。

「ただ、恋をしただけだ」。

私は彼にそのことは言っていない。

そして彼も私にまっぴらと言った手前はっきりとは言わない。

だけれども、彼は会話の半分は彼女の話。外国に住む外国人の主婦。

彼の英語は上達して、彼が撮る写真は全て彼女に送るため。

のらりくらりと躱していた渡航。意欲はあるようだ。

彼から費用、旅券、期間をぽつりぽつりと質問される。

本当に行ってしまったら恋は終わる。多分ね。

たいしたことのない秘め事を披露する快楽。

そのために彼は独特の甘やかな表情で

私に会う。